副住職の1ヶ月日記

副住職の1ヶ月日記

令和8年5月

心の師とはなるとも心を師とせざれ
日蓮聖人のお手紙から

=心の指針となるもの=

「心のおもむくままに…」「本当の自分を大切に…」――素晴らしい言葉です。人生に行き詰まり、生きるのが苦しくなったとき、このような言葉に救われた人も多いでしょう。

しかし一方で、自分の心に翻弄され、「何が本当の自分なのかわからない」と考えてしまうこともあるでしょう。

一体何のために生きているのか、希望も喜びも見いだせなくなってしまったときこそ、私たちには〝心の指針〟が必要です。

コロコロと変わる自分の心を師とするよりも、心を導く指針、すなわち〝心の師〟を持つことが必要なのです。

日蓮聖人はどんなときも、お釈迦さまの真実の教えである『法華経』を心の指針とすることが真の幸せへと至る道だと説いています。人生に迷い、生きることが辛くなったとき、どうか『法華経』の教えに触れてみてください。

令和8年4月

吉事には八日をつかひ給ひ候也
日蓮聖人のお手紙から

=お釈迦さまの誕生日=

4月8日は何の日かご存知ですか?

私たち仏教徒が大切にしている日の1つで、お釈迦さまの誕生日になります。

世界にはこの日(旧暦での同日にあたる日)を祝日と定める国もありますが、日本ではお釈迦さまの誕生仏に甘茶をかけてお祝いしています。

これはお釈迦さまの誕生時に天から甘露の雨がそそがれたという伝承に由来します。お釈迦さまは国の王子としてお生まれになられましたが、人生に悩み苦しまれたため、出家され、私たちが本当の幸せを得る方法を悟られました。

それが仏教です。

日蓮聖人は古来、お釈迦さまの生まれた8の日が吉事に用いられたと仰られています。

どうか皆さん、8の日にはお釈迦さまを思い出して、その教えの仏教に触れてみてください。きっとあなたの人生に光が見えてくるはずです。

4月8日はお釈迦さまの誕生日、お寺にお参りしましょう!

令和8年3月

陰德 いんとく あれば 陽報 ようほう あり
日蓮聖人のお手紙から

=陰ながら徳を積む=

この言葉は日蓮聖人のご遺文に示されていますが、元は中国に古くから伝わる言葉で、「陰ながらに徳を積めば、良い報いがある」という意味です。

もともと陰ながらに徳行を積む人は、その文字通り〝陰ながら〟ですので、陽報は望んでないかもしれません。また目立たなくても仕事・家事に関わらず、誰かのために少しでも役立つことをしているならば、それは陰徳といえるでしょう。

実際にその結果が目に見える形で自分に返ってきているのかわからないこともあります。

でも、もし何かすることによって誰かの平安な顔や無事を想像することができるならば、それは立派な陽報であり、あなたの陰徳です。

また困難ななかにあっても陰徳を積み続けるのなら、必ず道は開けることでしょう。

令和8年1月

妙法の五字を唱えずということなし
日蓮聖人のお手紙から

=すべてのものは…=

掲示の「妙法の五字を唱えずということなし」の前には「吹く風も、ゆるぐ木草も、流るる水の音までも」が入ります。

これは日蓮聖人が住まわれた山梨県にある身延山の自然や四季などのなかから、さまざまなものを感得されたことを表しています。

私たちも植物の芽吹きにいのちを感じ、青々とした木草や咲き誇る花に生きる力を感じ、紅葉には不可思議な美しさと同時に儚さも思わせます。しかし、また必ず春になり、いのちが輝くことも知っています。

すべてのものは妙法・南無妙法蓮華経…、つまり宇宙の摂理・真理の顕れです。いのちが成り立つための四大(地・水・火・風)は私たち人間が作ったものではなく、天与のものです。大いなる力、働き、作用があり、この世界は支えられています。

世界のありように気づき、そのなかで生かされている私たち自身を知る。そうして謙虚に生きていきましょう。